みねんこです。前のつづきです。(
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ターシャのチャート(1915.08.28)にはファイナルディスポジターがふたつあります。
乙女座の水星、水瓶座の天王星。両方ノーアスペクトです。これは独立性や自分の良さを特化していくのに役立っていそうです。人との間にストレスを感じがちだけど、好きなことに全力を注ぎこんでいく。それが絵と農作業への情熱なんでしょう。ナンバーワンじゃなくてオンリーワンを志向するかもしれないですね。でも現在ほど優劣を競い合わせる社会基盤がないでしょうし、女性が何かをやろうとしたら前人未踏のことになるから、そんなのどっちでもいいわけです。
実際のところは分かりませんが社交界では、ターシャちゃんは変わった御嬢さんだこと〜おほほほほ、などと言われていたのかもしれません。周りは大人の世界を押しつけなかったんですね。諦めたのかもしれないですが。彼女は、農作業したい!と親にわがままをして、我が道を行きたいと言ってみて本当に自分のものにするという成功体験になっていますね。集中力、負けん気や根気、手にしたら大切に守る、成長しても持ちつづける記憶になるのでしょうね。
"農業で培った経験は自給自足の精神を育て、子供たちに絵本を作ったり花を育てたりその後のライフスタイルに大いに影響することになる。"
じつは9歳のときに両親は離婚し、彼らは子どもには田舎暮らしがいいと考えていて、ターシャは自然の多いコネチカット(友人の家)に預けられて、週末は母とニューヨークで過ごす生活となります。このあたりは月と土星の緊張や寂しさ、それをどのように消化するかという成長ポイントになりそうです。動物や植物を世話したり、スケッチしたり、毎日のたくさんのひとり時間をどんな楽しいことで埋めたんでしょう。考えようによっては親の愛情がモノに置き換わっている可能性もありますが、きっと一番の家族は牛ちゃんで他の小さい家族たちともたくさん会話をしていたんだろうなと思います。その想像力がたくさんの絵本に表現されていくわけです。
月と土星のアスペクトは、子どもの頃の記憶をとおして多くの子どもたちに愛情を届ける職業にも活かされています。充足があり長く続けられる仕事です。
世代の影響として、水瓶座に回帰した天王星のテーマは、従来の仕来たりや階級区分よりも大勢の人が自由な雰囲気に解放される理想的な生き方、人間らしいあり方を考えること、その方向への社会変革です。
性別や貧富の差の解消、個人の可能性を限定する仕組みへの抵抗など、苦しい生活にある人たちは不平等や解放を叫ぶ、恵まれた暮らしにある女性たちは社会貢献を志向する、女性が活躍の場を求めていく流れが考えられます。一歩前へ行くイメージが強い天王星ですが、ターシャは彼女なりのユニークな方法で挑戦しているんですね。型破りでストイックで徹底しないとやった気がしないタイプかもしれません。水瓶と乙女の精神を実現する強さの秘密は何なのかしら。
一般的な裕福家庭の子女よりも早い時期から自立の可能性や、方法の模索を無意識にやっていたように見えますが、好きなことで暮らしたいという子どもっぽい動機を持ち続けられるユニークな環境であったのでしょう。慎ましやかな日常の細部に愛情を注ぐ、毎日毎日やっていることをずーっと続けていけることが幸せの形。
ターシャの庭ではありません。
街路樹のよく燃えたドウダンツツジ。
ターシャ自身、4人の子をもうけたあと46歳で離婚、もう一度結婚と離婚をしています。彼女は頑固なんでしょう、日常の営みこそが自身のアイデンティティ、理想とするライフスタイルを譲らないのかなと想像しました。すこし寂しいかもしれませんが、子どもたち、コーギー犬のほか小さなパートナーがたくさんいますからね。しっかりシャキッとしているんですよね。頑固者ではなくて、信念の人ですね、乙女座だから。
地のサインは乙女座だけです。
蟹座には土星のほかに火星冥王星の合があります。魚座に木星です。
57歳のときにバーモント州に移り、住まいや庭のあれこれをほとんど手作業で作ります。長男が多くの仕事をこなしていてターシャは彼をとても頼りにしています。牡羊座月と蟹座土星のアスペクトは、長男との関係や、子どものようなおばあちゃん、などのイメージもアリかなぁ。ターシャの映像に見えた家族のムードは水サインの絆か。蟹座と乙女座に月以外の個人天体と土星があります。毎日の安全な暮らしを守ること。農場は甲羅のなかの蟹ミソかもしれないですね。
独立性が強いからこそ身近なものと強く結びつく。その小世界を守るために、強い独立心と自立心が必要なのかな。流されないってすごいですねー。あくせくしない人間らしさへの回帰、日常から消え去っていく伝統的な要素のノスタルジー、そこに共感する人も多いのでしょう。昔のことを知らない世代(わたしもね)にとってはターシャの存在そのものがファンタジーのようです。
「ターシャ・テューダーのクリスマス」 クリスマスの写真集
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BB%E3%83%86%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9-%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%BC-%E3%83%87%E3%82%A4%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%B9/dp/4163567801
ターシャー・テューダー・ミニミュージアム(山梨県北杜市)ってあるんですね。
"ターシャ亡き後、アメリカではターシャの家族が、ターシャのライフスタイルを継承し、誰もがターシャの世界に浸れるような「ターシャ・テューダー・ミュージアム」の建設を計画しています。"HPから
http://www.ttmmuseum.com/atm/index.html
(おわり)