冥王星の威力とは

  • 2015.12.17 Thursday
  • 21:25
みねんこです。

土星は約30年でホロスコープをひと回りします。3年ほどかけてひとつのサイン領域を進みながら、サイン傾向の考え方や方法によって、その時にできあがりつつある社会の仕組みや定番をチェックし強化修正を促すと考えられています。硬直や惰性によって建設的な前進を放棄し、現状にひたすらしがみつくような側面があるとしたら、社会的な機能障害や制度問題、執行面の融通の利かなさなどで感覚されるかもしれません。
集団への働きかけがあるとしたら、個人の生活方針にも影響が波及します。また個人個人が窮屈さや疑問を感じることで組織が改編の方向に動かなければならない場面もあると思います。土星の影響があるとしたら、集団や関係性において共有される目に見える現実を再確認することになるでしょう。

冥王星はとてもゆっくり動きます。楕円軌道なのでひとつのサインに留まる年数はまちまちですが、人の一生のあいだにだいたい5サインくらいを移動します。冥王星がひとつのサインの領域を十数年かけてゆっくりと変えていく、土星の影響とどのように異なるのかイメージしてみます。

冥王星オーダーの十数年のうちに人はたくさんの変化を重ねます。土星の周期に換算するとホロスコープ半周相当になります。その期間に個人の立場や考え方などが変化します。体力や気力、人間関係、得るもとと失うもの、守りたいもの、などなど人生のステージがどんどん進みます。
冥王星がゆっくり時間をかけて変えていくとしたら、そこに感じ取るものを、その時代の言葉で表現して共有するのがむずかしいような気がします。変化は個人的でもあり、社会的でもあり、ふとした時に体感するかもしれません。大勢や全体に影響が及ぶ変化であると考えると、後戻りしにくい変化であることが分かります。だから根こそぎ変わるとか、根本的とか根源的、深い変容などといわれるんでしょうね。

土星の及ぼす影響は人や社会に必然性を意識させる。成長のためにはわたしは変わらなければならない。
冥王星の影響は体感できないような波長の重低音のようなイメージでしょうか。中心や主体がよく分からない。分からないうねりに合わせなければならない違和感や、その調整を拒否するために生じる見えないひずみのような。
集団や組織や関係のなかの見えないひずみが臨界点に達して、何か大きなインパクトがおきる。突然の驚きとともに体験する。あるいは、見えないひずみに知らず知らずのうちに誘導されて自分のなにかがゆっくりと書き換わる。少しずつ強制的に体液がおきかえられていき、気がつくと全身が変わっているかのような。
深い無意識にあるものが表に上がってくる。突然になのか、自分も気付かないうちになのか。

ネイタルチャートの太陽や月のサイン、アセンダントやMCのサインによってはそこにコンジャンクションを体験することはない場合も結構あるわけです。これは生まれおちたときのチャート次第なのでちょっとした運命と呼びたくなるかもしれませんね。また反対にネイタルチャートでもって冥王星のコンジャンクションがある人もいるわけです。やはり運命とか定めとか呼びたくなるような気がしちゃいますね。実際はどうなのでしょうか。

ドン・マクブルームの本
 ミッドポイントを手掛かりにするのもおもしろそうです

トランジットの冥王星が組むオポジション、スクエアにもそれ相当の影響力があると思います。活動・不動・柔軟の区分が同じサインどうしで緊張を受けるわけですから。むしろコンジャンクションより強く激しい抵抗や書き換えが生じることも想像されますね。たとえば、アセンダントにクスエアならどんな激しさだろうか、オポジションならどんな裏面があるのだろうか、そんなイメージもできそうです。

(おわり)

■トランスサタニアンの記事はこういうのもありんす
「天王星や冥王星を感じさせる体験」http://nonakaba.jugem.jp/?eid=42
「疑わしい現実/本当の姿/海王星と土星のスクエア」http://nonakaba.jugem.jp/?eid=12

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  • 2024.02.29 Thursday
  • 21:25
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    コメント
    私は生まれつきICに冥王星が乗ってるのですが、40年かけてDCに来ようとしています。DCとネイタル 月が3度差なので、ディセンダント 超えたら今度は月です。
    友人を断捨離して、一人の良さに気づいたくらいであまりよく実感がありません。
    土星もソーラーアークで現在ICに来てます。
    引っ越ししようとしたのに何やら引き留められて実家にいます。
    これからトランジットで土星や冥王星や木星が順番に来るので何とか再婚したいですね。まだ
    6ハウスの冥王星の今現在、お仕事は楽しいです。
    • よしもと
    • 2019/05/04 3:14 PM
    よしもとさん、コメントありがとうございます。

    10代なら自分が何者で、どう生きたいかを人たちに(自分にも)上手く説明できず、服従(または反抗)行動や意識となるところ、40代では社会の仕組みや時間の重なりの感じ方が変わってきます。
    土星は両親や実家、社会集団の規律など自分より大きな権威に対する意識。SAとトランジット土星の時期表示は社会的なわたしの在り方を再確認するイベント。
    外(他)の事は外(他)に任せる。引き受けられない範囲を思い悩まない基準線を引く、思い切って引き受ける範囲を決めていくこともアリかもしれません。

    自分が大事にしていきたい価値にエネルギーを注ぐために太陽の目的を絞る。土星でいったん照準を絞ることで、数年後に本格的な決定を選ぶかもしれません。山羊座土星は活動性が高いので、選択肢として大きな計画や責任を描くのに最適ですね。

    自分周辺の世界はどんな雰囲気であって欲しいか。そのためになら、よろしく頼むよ、と言われなくてもやっちゃうオートモードがあるんですよね。
    理想像と比べて過不足無くこなせない欠けを改善したいと考えるだけではなく、すでに実践してきた自分なりのやり方考え方(数々の選択行動の結果)を肯定するバランスが鍵だと思います。よくできているから立派、頑張ってえらい、と誰かに言われなくてもやっている事があって、それをクセと呼ばずに新たに強みに仕立てていくとか。
    場所や人との結びつきを再デザインするときに、その新しいパーツを試していくのはどうでしょうか。

    冥王星の時期表示は、進行中の冥王星の影響は正確に把握できなくて、数年経ってから全体配置や流れに一連の意味があることがスッキリと理解できるイメージがあります。自分に残る時間をどんな人生にしていくか考える次ステージの入口(同時に前ステージの出口)にある状況ではないでしょうか。
    タテ軸の集合的な空気を通して形成された自意識が、横軸をすぎ7室の他者がいる領域に進み、今まで価値として捉えてこなかったものを利用できる時期にあると読むこともできそう。

    (わたしの時期表示とシンクロするところが多く、自分向けに長々コメントとなりましたww)
    • みねんこ
    • 2019/05/09 12:08 PM
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