小石が語ることに静かに耳を傾ける 地球の中心から宇宙へ

  • 2018.09.29 Saturday
  • 19:56

みねんこです。

いま読んでいる本。

「小石、地球の来歴を語る」 ヤン・ザラシーヴィッチ 2012年 みすず書房

 https://www.msz.co.jp/book/detail/07683.html

 

地質学者さんの書いた本です。イギリス、ウエールズ地方のスレート(石の種類)解析が専門の研究者。

読み物風になっているので基礎知識がない部分も想像しながら引き込まれます。

 

手のひらの真ん中にコロンと乗る小さな石ころが主役で、その石ころに詰まっている要素はどんな道筋を通ってきていて、いまここに転がって手に取られたのか。

石ころの歴史物語が13章に分けて書かれていて、その始まりはビッグバン、138億年前。

そして銀河系にできた分子雲から太陽系が作られ始めるのが46億年前。

中心の原始太陽とそのまわりの星屑や塵たちが引き合ってグルグル回り太陽系の惑星たちの原始の形もできてきます。

石ころが、地層になった岩石が風化して崩れたり、川や海の流れに洗われて小さくなった地球のカケラであるというイメージがあります。

ではその地層はいつごろどのようにできたのか。

隆起して盛り上がったり、沈下して海の底に沈んだり、長い長い歴史があるのもイメージできます。

いま地表に出ている部分がかつて海底だったとか、海底から急速に盛り上がって生まれた火山があるとか。

 

地層は地球の表面の百キロメートルくらいかなって勝手に思っていましたが、石ころの来歴を聞くとそうではないらしい。

地層の深いところで冷え固まって岩盤になる前、それよりもっと深いところではもっと高熱で、もっと高圧で、固体だけどゆっくりと動く性質だった。

 

地球の中心には溶融している核があって、中心部は固体だそうです。

少し外側をゆっくり回転する溶融したニッケル-鉄の外殻が覆っているらしい。

そのゆっくりとした回転のために、中に渦電流が存在していて、それが地磁気を作っているのだそうだ。

地磁気があるから磁石の針が北極と南極を指し示す。

 

地磁気がなければ、太陽風の放射線から地球環境を保護する盾がなく、大気層と海洋のほとんどが宇宙空間に剥ぎ取られてしまったかもしれない。

この惑星にあった初期の物質は、もしも地磁気が途切れたりしていたなら、今日のように複雑で繊細な有機化合物に発展するまえに壊滅していたはず。

磁場を持たない火星や金星ではそういうことが過去に起こったのではないかと考えられているそうです。

 

ウィキによると、地球誕生から始めの5億年ほどは冥王代と呼ばれ、始生代(太古の生命の始まり)の前であり、この時代に地殻と海ができて、最初の生命の発生する環境がやっと整う感じです。

冥の字は、死んだら行くあの世と関係しますが、まだ一切の生命がない始まりの前の状態も、生命がない暗さから冥で表されるようです。

この冥王代にはいまの地球とは同じと思えない、どこかよその惑星のような状態、まだ岩石という固まりもできていない灼熱の塊です。

地獄の釜のイメージ。

地球の真ん中のほうにはいまも高温高圧でゆっくり動く地獄のような部分があります。

 

光合成をするバクテリアが初登場する32億年前。

バクテリアの活動で海洋中の酸素が増え、それが大気中にも出てのぐぐっと酸素が増加したのが20数億年前。

 

8億5千万年前ころは地球の自転はもっと早くて、太陽の周りを1公転するあいだに435日だったらしいです。

10億年〜8億年前に多細胞生物がいろいろと生まれたらしいですが、このころに地球は月という衛星を持つようになったと考えられ、

月との引き合いでバランスが変わり、地球の自転エネルギーがそこに取られて徐々に自転スピードが落ちてきて、1年が365日に落ち着いているらしいです。

 

いま読むところは5億年前のカンブリア爆発(生物の多様化が起きる)のあと、4億年前のシルル紀で三葉虫とかがい活躍していたころです。

まだ今とぜんぜん地形が違います。今ある大陸はゴンドワナ大陸としてまとまっていました。

 

少し説明が難解なところもありますが、今ある石ころにはそんな大昔の地球活動にかんする情報がぎゅぎゅっと詰まっていると知れて興奮します。

生命体だったものの化石が入っていてもいなくても地層はタイムカプセルですね。そして川原にある似たように見える石ころ一つ一つに異なる物語が詰まっている。

科学者の目で見るとどれも経歴が違ってまったく同じものは本当にひとつもないので、たくさんを分析すればより多くの秘密が分かる。でも人生そんなに長くないし、それをするためには費用もかかる。

 

 

じつは去年からなんとなく土や森や海に関する本を読んでいて、ときどき地層の本もありました。

だからちょっと難しい部分も想像力でカバーしながら読めている気がします。

どれも面白かったです。どれも近所の図書館にありました。いくつかは後に購入しました。

 

 

(2017年6月)

「フローラの十二か月 植物・祝祭・物語」

ジャン=マリー・ペルト 1997年 工作舎

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%81%AE%E5%8D%81%E4%BA%8C%E3%81%8B%E6%9C%88%E2%80%95%E6%A4%8D%E7%89%A9%E3%83%BB%E7%A5%9D%E7%A5%AD%E3%83%BB%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%BC-%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%83%88/dp/4875022875

 

(2017年9月)

「土と内臓」

デイビッド・モンゴメリー、アン・ビクレー 2016年 築地書館

http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1524-5.html

 

(2018年3月)

「樹木たちの知られざる生活」 

ペーター・ヴォールレーベン 2017年 早川書房

http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013531/

 

(2018年2月)

「地底」

デイビッド・ホワイトハウス 2015年 築地書館

http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1505-4.html

 

(2018年2月)

「潮の満干と暮らしの歴史」 

柳哲雄 1999年 創風社出版

https://www.amazon.co.jp/%E6%BD%AE%E3%81%AE%E6%BA%80%E5%B9%B2%E3%81%A8%E6%9A%AE%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2-%E9%A2%A8%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-006-%E6%9F%B3-%E5%93%B2%E9%9B%84/dp/4915699803

 

(2018年2月)

「地球全史の歩き方」

白尾元理 2013年 岩波書店 

https://www.amazon.co.jp/%E5%9C%B0%E7%90%83%E5%85%A8%E5%8F%B2%E3%81%AE%E6%AD%A9%E3%81%8D%E6%96%B9-%E7%99%BD%E5%B0%BE-%E5%85%83%E7%90%86/dp/4000062484/ref=sr_1_3?ie=UTF8&qid=1538209764&sr=8-3&keywords=%E5%9C%B0%E7%90%83%E5%85%A8%E5%8F%B2

 

(2018年2月)

「深海もうひとつの宇宙 しんかい6500が見た生命誕生の現場」 

北里洋 2014年 岩波書店

https://www.amazon.co.jp/%E6%B7%B1%E6%B5%B7%E3%80%81%E3%82%82%E3%81%86%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%A4%E3%81%AE%E5%AE%87%E5%AE%99%E2%80%95%E2%80%95%E3%81%97%E3%82%93%E3%81%8B%E3%81%846500%E3%81%8C%E8%A6%8B%E3%81%9F%E7%94%9F%E5%91%BD%E8%AA%95%E7%94%9F%E3%81%AE%E7%8F%BE%E5%A0%B4-%E5%8C%97%E9%87%8C-%E6%B4%8B/dp/4000054694

 

(2018年3月)

「図説 地震と人間の歴史(シリーズ人間と科学と地球)」

アンドルー・ロビンソン 2013年 原書房

https://www.amazon.co.jp/%E5%9B%B3%E8%AA%AC-%E5%9C%B0%E9%9C%87%E3%81%A8%E4%BA%BA%E9%96%93%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2-%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E4%BA%BA%E3%81%A8%E8%87%AA%E7%84%B6%E3%81%A8%E5%9C%B0%E7%90%83-%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%BC-%E3%83%AD%E3%83%93%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3/dp/4562049456/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1538216878&sr=1-1

 

(2018年5月)

「日常を探検に変える ナチュラル・エクスプローラーのすすめ」 

トリスタン・グーリー 2016年 紀伊國屋書店

https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E5%B8%B8%E3%82%92%E6%8E%A2%E6%A4%9C%E3%81%AB%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%8B%E2%80%95%E2%80%95%E3%83%8A%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81-%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3-%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/4314011386

 

石ころの調査に全エネルギーを注ぎたいけど現実はそうは行かない科学者と同じで、

読んでみて面白かった本はまた読み返したくなるんだけど、そんなに時間がないのでウズウズ。

時間は有限ですね。

ビッグバンから今日までの中のほんのわずかな時間ですが、面白そうな本はもっと読みたいですね。

 

(おわり)

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